加害者(毒親)は謎に守られ、被害者(毒親育ち)がどこまでも責められる理不尽 その2

加害者(毒親)は謎に守られ、被害者(毒親育ち)がどこまでも責められる理不尽 その2 毒親育ち



前回の続きです

前回の記事では、

  • 毒親家庭や世間では、毒親と毒親育ちが、被害者と加害者としての扱われ方がなぜか逆転してしまう
  • 被害者である子供が、親や世間、様々な方向から責められがち
  • 毒親もその流れに乗っかって、
    自分のやってきたことは棚に上げて被害者ぶって子供を攻撃する


そんな、毒親育ちが直面しつづける理不尽を書いてきました。

今回の記事では、毒親育ちを攻撃する相手は外部だけではなく、自分の内部にも存在するということを書いていきたいと思います。

そうなんです。

毒親育ちは、あろうことか、自分で自分を悪いと思い、ひどく責めてしまう

まわりの人たちだけではなく、毒親によって長年植え込まれた自己否定の癖が、自己肯定感の低さが、自分自身を内部から苦しめてしまうのですよね‥

自分自身が自分の味方をできない。

これは毒親育ちにとっての最も大きなウィークポイントではないかと思うんです

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毒親育ちは、自分で自分を責めて、否定して、攻撃してしまう

毒親育ちは、生まれた家庭でずっと、毒親に責められ続け、否定され続けてきました

結果、瞬間的に自己否定する癖がびっしりと脳にこびりついてしまっています

だから例えどんなに長年毒親から加害を受け、後遺症が出るクラスの被害に遭ってきたとしても、

その加害者張本人の毒親から

毒親
毒親

お前が悪い。
お前はおかしいし、ひどい人間だ!

とぎゃんぎゃん言われ続けていると、

自分を責めがちな毒親育ち
自分を責めがちな毒親育ち

親がここまで言ってんだから、私が悪いんだろうなぁ

自動的に自分が悪いんだと思い込み、自分を責めてしまうモードになってしまうんです。

例え毒親のおかしさに気づき、熟慮の結果「ここから離れた方がいい」と思い、決死の覚悟で毒親と離れても、内側からわいてくる罪悪感に耐えられず、再び毒親の元に戻り、毒親のいいなりになるかつての状態に戻ってしまうことも少なくないんです

「私が悪い」‥必要以上の自責から逃れるための、必死の行動

私も、毒親から離れた当初は特に「自責の念」が絶えず、それに苦しみました。

それでも、

  • これまで受けた数々の仕打ちと、
  • 現在までその後遺症で自分の人生すらままならないような状態まで追い詰められ、人生も人としてもめちゃくちゃになった自分の状況

これを必死で冷静に見ると、「親は悪くない、自分が悪い」というのはやっぱりおかしいんじゃないか?とも思えるし…

こうして頭の中はぐるぐると混乱します

そこで私は、不必要な自責から自分を解放する苦闘を重ねてきました

例えば、ノートに私がかつてどんなひどいことされてきたか?ということを、箇条書きをして眺めます。少しでも事実を客観視するために、紙に書きだしてみるんです

書き出してみると、率直に言ってひどいことばかりが並んでいるんですよ

自分を責めがちな毒親育ち
自分を責めがちな毒親育ち

自分は親から、こんなひどい仕打ちをされてきてる

自分を責めがちな毒親育ち
自分を責めがちな毒親育ち

例え親を疎遠にしても、私はひどいことしてるわけじゃないんだよ。
これ以上自分をすり減らさず、自分を守るためには、これでよかったんだよ。

そう何回も何回も自分に言い聞かせるんです

‥こうして必死に過去の事実を自分に言い聞かせても、

疎遠初期、毒親からの連絡が来ると、まるで脳が凍るように思考が停止し、冷静に考えることができなくなってしまったものでした

毒親から「お前のせいでアタシはかなしい!つらい!お前が悪い!」と強く言いたてられると、一気に自分が悪いんだと、思考がぐわっと一気に自責寄りになってしまうんですよね‥

これはもう脳が損傷して誤作動を起こし、正常な思考ができていないレベルといってもいいと思います

実際、虐待によって、子の脳に委縮や肥大などの異常が起きる、という研究結果もあるようです。

虐待で「脳の傷」ができた子ども…どのような症状が出るのか? | ゴールドオンライン
親子間の信頼関係は、子どもの脳とこころの発達に密接に関係しています。親と適切な愛着関係が築けなかった子どもは、脳に物理的な損傷を受け、こころや行動に問題を抱えやすくなってしまうのです。本記事は、小児神経科医の友田明美氏の著書『実は危ない! ...

自分で自分を責めてしまう。自分が自分の味方になることができない、というのは、1番の毒親育ちのウィークポイントなのかもしれません

(余談)自責のタイミングはこんなときに強くなる

ちなみに、こうして自分で自分を強く責めてしまったり、罪悪感にさいなまれるタイミングは、一体どういう時に来るのでしょうか?

長年にわたって自分自身を観察するうちに、私は”くるタイミング”がだんだんわかってきたんです

それは、

  • 1日の疲れがもっともたまっている
  • メンタルが落ちたり疲れていたり体調が悪い
  • 台風や荒れた天気、気温の乱高下、気圧の変化などで自律神経がやられがちな時

などの、身体や気象のコンディションが悪い時に集中していることに気づいたんです

ここに気づいてからは、疲れた時や体調が悪い時やその夜、悪天候が予想されるときなどは、

あーこれはメンタル落ちて考えが悪い方に行きそうだから気をつけとこう。

余計なことは考えないでおこう

と事前に気持ちの準備をすることで、ある程度の落ち込みや自責を予防できるようになりました。

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加害者である親が守られ、被害者である子がさまざまな方向から責められる理不尽

子供を家庭という密室でぶちのめし続け、心身を破壊して痛め付けたその罪を、毒親が問われる事はめったにありません

責めを負わない毒親も、「あれは親の愛から発したもの、子供へのしつけだ教育だ」と自分のかつての行動を平気で正当化し、子には何の罪悪感も持たずに、昔と変わらずに、要求や強要を子に押し付けてきます

虐待とは、子という一人の人間を徹底的に加害し、普通のことが普通にできなくなるほどの致命傷を負わせるという、人への心身への傷害・大罪であるはずなのに、毒親が罪を問われることは、いえ、表に出る事すらなく、加害の事実は握りつぶされます。

密室での、子への加害行為は、たいてい無かったことにされます

密室での出来事なんか知らない世間の人たちからは、「ここまで子供を育てたのに、その子供が親を無視するなんて!そんなひどい目に遭って親がかわいそう!」と毒親がまさかの悲劇の被害者として扱ってもらえることも少なくない‥

毒親もその甘美な響きに浸って「アタシはがんばって子育てしてきたのに、子に冷たくされてるかわいそうなアタシなの…」とか、ますます被害者のように思い込みを深める…

毒家庭でいつもお前が悪いと否定されてきた毒親育ちが、

そんな親や世間から、否定につぐ否定を浴びせられると、そうか私が悪いんだ、とまるで脊髄反射のように自責してしまいます。

必死に毒親からの仕打ちを思い返し、「違う。自分が悪いんじゃない。これは正当防衛だ。」と自分にどんなに言い聞かせても、その脊髄反射の自責はいつまでも体内から自分自身を攻撃し、内部でのせめぎ合いが続きます

こうして毒親育ちは、内からや外からの攻撃、それにたいして「違う!」と必死に抗う=自分を守るための行動を取る‥という戦いを続けることを余儀なくされ、そして、どんどん疲労がたまっていくんですね…

まとめ

毒親育ちは自分を守るために決死の覚悟で毒環境から脱出してもなお、いばらの道が続きます。

  • 加害者である毒親や、その周りの人たちに、まさかの加害者として責められる
  • 自分の内部を深く巣くっている自己否定によって、脊髄反射的に「親は正しい、自分が悪い」という思いが自分を内部から攻撃する

外部や内部から、さまざまな方向から、毒親育ちを足並みそろえて否定や罵倒してくるんです

毒親育ちは、この数々の攻撃にさいなまれ続けながら、逃げ出した後のボロボロの心身で生き続けなければなりません

重い心身を引きずり、この何重もの、様々な角度からの攻撃や苦しみにさらされながら、その後も続く人生を生きなければならない‥

これでは「自分らしい人生を前向きに生きる」、なんて到底困難なことです。

何度も言ってしまいますが…

毒親育ちというのは、何というハンデだらけの人生なんでしょうか?

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