「アタシ、次女ちゃんの歯列矯正のためにがんばって働いてるの…!」毒母は、歯並びが崩れた長女(私)にそう言った

毒親育ち

子を搾取と溺愛にわけて育てる親がいます。

私が生まれ育った家の毒親もそうでした。私と妹の扱われ方は何かにつけまったく違っていたんです。

は親から容姿を笑われバカにされ、生意気だと殴られ、ものを言えば生意気だと自己主張を嫌がられ。

一方では見た目をはじめなんでもかわいいかわいい、泣いてもすねてもかわいいと、いつでもチヤホヤされていました。

私は搾取(粗末に扱われる)、妹は溺愛。

2人に共通していた「歯並びの悪さ」の治療方針にも、その違いがあからさまだったんです。

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激安矯正歯科に通わされた私のこと

私の歯並びは、幼い頃からとても悪かったんです。

父方遺伝の細い顎に、母方遺伝の岩みたいにでかい歯がきれいに並ぶ…わけないんですよね。

でっかい歯が乱れてガッチャガチャ状態。まるで私の口の中で、相性最悪な父方母方の遺伝子が喧嘩してるような様相でした。

小学校入学後、歯科検診で「不正咬合」と判定されるようになりました。かみあわせ極悪ってことです。

もちろん親には毎年通知が行ったのですが‥親はめんどくさがってそれを見て見ぬふり。わたしのガチャガチャの歯は、何年も放置されていました。

しかし‥放置の方針はやがて変更となったんです。なぜかというと、私の周りで同じように不正咬合と診断された親戚の子や友達が、続々と矯正歯科に通い始めたからです。

毒母はいつもキョロついて、周りを異様に気にする性格なので、

毒母
毒母

他の子はどんどん矯正歯科に通わせてる!

アタシだけが自分の子のガチャ歯を放置してる冷たい親みたいになるじゃない!

(いや実際その通りなんだけど‥)

毒母
毒母

みんなと違う感じになってしまう!アタシそんなの耐えられない!

恐らくこんなマインドになったのでしょう。

彼女は私が通う矯正歯科をしぶしぶ探し始めました

基準は一つ、激安であること。お前の歯なんかにかける金などない、極限までケチる!ということですね。

果たして毒母が見つけ出したのは、街の片隅の古いビルにある、小さくてびっくりするくらい安い矯正歯科。

なぜこの矯正歯科が激安だと私が知っているかというと、母が盛んに言ってたんです。

毒母
毒母

あんたの通う矯正歯科、ほんとに安くてみんなびっくりするのよ!

安いとこ見つかってよかったわー

と。

私は何を言う隙も与えられず、そこへ通うこととなりました。

激安なこともあってか、小さな矯正歯科はいつも人で溢れていて、受付から終了まで、いつも数時間かかっていました。放課後に歯科にむかい、帰りはとっぷりと日が暮れていました。

診察台で1時間以上器具を挿入されたまま待たされることもざらで、私はそこで、口を開けたままうたた寝をする技術を身につけました

そんな激安矯正歯科に通うこと数年。歯並びは以前と比べると綺麗になり、不正咬合と診断されることもなくなったのですが…しかし。その後だんだんと歯は動き始め、再び歯並びは悪くなってしまったんです

歯列矯正って実は一生つづくもので、定期的に歯科医に見てもらったりリテーナーをつけるなどのアフターメンテが必要なんですってね。

私が通わされた激安矯正歯科はそういう案内はなかった‥いえ、あったけれど毒母が面倒がって知らんぷりした可能性ありますね…

何より毒母は本当に私の歯に関して(私の存在に関してともいえますが)面倒くさそうで、もう私の矯正のことなど少しも考えたくなかったらしく、

毒母
毒母

もうそこまで揃ったんだからいいじゃない。

食べ物も噛めるんでしょ?

放置を推奨してきました。

結果、私の歯並びは今もぐちゃっとと崩れたままです。とくに前歯の並びが汚く崩れていて、私は昔からずっと、汚い前歯の歯並びがコンプレックスで、歯を見せて笑うことが辛いです

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毒母が渾身の力を使って探し出し、お金を惜しまず通わせた「溺愛妹の高級矯正歯科」

しかし。その後妹が同じように不正咬合と診断されると、医者の選び方や毒母のテンションが、私の時と明らかに違っていたんです。

…毒親の妹贔屓は今に始まったことじゃないので、私はいつも通り、心の奥底に怒りや悲しみを封印してその様を観察していました。

妹が通うこととなった矯正歯科は、毒母が一生懸命にリサーチして見つけたようでした。

私の激安場末矯正歯科とは全く違う、街の中心地にある大きくて立派で高名な医師が揃う矯正歯科だったんです。

そこに通わせて歯並びがみるみる良くなる妹を見て、母は大変喜んでいました。

その後のケアも長年積極的に通わせ続けて、妹の歯並びはそれはまあ美しい状態でしたし、今もそうなんだと思います。長らく会ってないから知らないですけど。

妹の歯列がある程度揃ってきたある時。毒母がうっとりとした顔で私にこう言ってきたことが、いつまでも忘れられません。

毒母
毒母

アタシはね、妹ちゃんの歯を綺麗にするために働いてきたんだなーって感じてる。

毒母
毒母

妹ちゃんの歯がきれいになるためだったら、アタシどんな辛い仕事も頑張れるの

平気で「姉妹の顔面格差」をネタにし、私の容姿を嗤っていた毒母

…昔から私と妹には明らかな顔面格差がありましたし、母は妹の顔面を褒め、妹と一緒になって、私の顔を笑いけなしました。

母似の妹は目がぱっちり。まわりからもかわいいとよくほめられていました。

一方で父に似て奥二重の私は外見など褒められたことなどなかった。

外での扱いだけでなく、家の中でも、母と妹2人によって、私の見た目は昔からバカにされたものでした。

女の子が小さい頃に容姿をバカにされるって相当傷つきましたよ‥

特に親に容姿をバカにされ笑われると、「自分は親がバカにするくらいの見た目なんだ。こんな見た目で生きるは辛い、嫌だ」、と心底自分を嫌いになります。

容姿がいい妹の歯並びは喜んで気合を入れてお金をかけて直すけど、容姿の悪い私は激安矯正歯科でガタガタの歯で放置ってことなんだな。

いや、容姿以前に、おそらく毒母の中では、妹と私、可愛がれる子か否かの明らかな違いがあるのでしょう。

妹のことはかわいくて力や金をかけるのが楽しくてしょうがないけど、長女の私は容姿もだけど、それ以前に私のことを、人として嫌いで可愛くないから手も金もかけたくもなかった。だからめんどくさがって、歯列矯正をはじめとして、何事にも適当に扱っていたんだろうな‥

扱われ方の違いに傷ついたけれど、傷つきをなかったことにし、抑え込まないと生き延びられなかった

歯並びの扱われ方のあまりの違い。妹と私との扱われ方の違い。

ここに気づいた当時の私は大きな悲しみを覚えたんだと思います。

「思います」‥どうして他人事?なのかというと、この姉妹格差バリバリの家庭にしか生きる場所がなかった当時の私は、この本心を抑え込まなければ、感じるのを禁じなければならなかった。

しかもこの事実をまともに受け止めれば、自分が壊れてしまう。

だから、見て見ぬふりをし、これ以上考えることは止めよう。幼い私はおそらく、無意識にそう判断したのでしょう。自分と妹が、親から明らかな格差をつけられている事実への悲しみや辛さといった感情に蓋をし、心の奥底に沈めました

大人になり、親がいなくても生きられるようになった今。

やっと、こうして長年封印していた記憶を取り出し、同時に、当時凍りつかせた悲しみや怒りといった自分の素直な感情を、長い時を経てやっと感じることができている、というわけです。

今も鏡を見るたびに自分の歯並びの悪さが目につき、気持ちは落ち込みます。

親から妹とあからさまに差をつけられたこと。

妹と違って激安矯正歯科に適当に通わせ、ガチャガチャな歯を放置されて。

自分の乱れた歯並びを見るたびに思い知らされる、マイナスを親によって植え付けられ放置されたことへの恨みの思い。

妹はそれとは全く違い、高級な歯科でしっかりと治療された美しい歯を手に入れ、今は何の憂いもなく歯をむき出して笑っているに違いない‥

鏡で自分の歯を見るたびに、そんな様々な毒親や毒親からの仕打ちに対する負の思いが、未だふつふつとたぎるのですよね‥

コメント

  1. 石焼きいも より:

    ティーコ様

    こんにちは。数えるほどですがコメントさせていただいている者です。

    ブログ拝見しました。
    とても共感する内容で、ティーコさん、よく耐えて生きてこられたなと思います。
    気持ちを抑え込まないと生き伸びられなかったということも、とても理解できます。
    私も歯並びが悪く馬口なので口をいつも「ぽかん」とハマグリのように開けています。
    親にはそのことを「お前はだらしない性格だから」と常に馬鹿にされていましたが、何のことはない遺伝のせいで、矯正という治療も施してくれなかった親のせいだと今更ながら思います。
    中高年になってから歯科矯正をして、歯並びはなんとか改善されましたが、馬口はさすがに治らず、今でもハマグリ状態です。

    私も姉妹・兄弟格差に苦しめられてきた毒親育ちで現在解毒治療中です。
    ティーコ様のブログにいつも共感したり、励まされています。
    内容もさることながら、ブログを続けてくださっていることに感謝しています。

    今年も一年ありがとうございました。来年もどうぞよろしくお願いいたします。
    ティーコ様にとって良い一年になりますよう。よいお年を。

    • ティーコ ティーコ より:

      石焼きいも さま

      こんにちは!コメントをありがとうございます。
      共感いただきうれしいです。口元って生きているうちは絶対に目にする部分で、外に出ても必ずみられる部分ですし‥
      そこをおざなりにされた恨みっていつまでも消えませんよね。

      親の遺伝のせいで子供が嫌な思いをしなければならない理不尽と、
      それ以前に‥親が子に遺伝した負の部分を必死に治してくれる努力の姿勢すらみせてくれなかった。
      その部分に大きな失望をいつまでも感じるのですよね。

      ブログを続けていることに暖かいお言葉をくださり、とてもうれしいです。
      これからも書いていこう、という励みになります。

      この一年、このブログを見てくださって、そしてコメントも寄せてくださって、本当にありがとうございました。
      石焼きいもさんも、どうぞよいお年をお迎えください。

  2. ぬく より:

    ティーコさん こんにちは。
    多分私とティーコさんではキャラが異なるし、親のキャラも異なると思いますが、根っこの本質的な部分は、「そうそう、全く同じ」と思って読ませていただいています。
    私も「アホの子みたいだから口開けて歩くな」と言われましたし、当たり前のように次女だけ成人式に振袖を買ってもらいました。
    少し前に母が亡くなりましたが、「元気で頭のいい男の子と、可愛い女の子が欲しかった」と白状していました。完全に親の都合ですね。ちなみにうちには三女もいます。
    うちの母は、「専業主婦は毎日3食(母が出かける日も)作る。」であるとか、「クリスマスは祝う」といった、自分で決めたルーティンは非常にしっかりやるのですが、そういった労働を遂行するために夫や子供には当たり散らしてました。当たり散らしてクリスマスとか、本末転倒ですよね。
    今は、母は発達障害だったと思ってます(外では完璧なのは発達障害の診断は付かないでしょうが、家の中では家族の心情は全く無視してむしろ逆なでするばかり。)。
    話を次女だけ女の子扱いされていたことに戻しますと、我が家は、それはそれでよいことばかりではありません。私だけ教育虐待された一方で、相対的にモテる妹に対しては、母は彼氏や夫に難癖付けては関係を破壊するの繰り返しでしたから。次女もかなり不幸です。

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