その2では
- 親を否定することは、子供にとってはとても辛く困難なこと
- 「大人になった普通家庭育ちは、親のことなんか全然頭にない」という驚愕の事実
について書いてきました。
その3では
- 自分が毒親って感じたら毒親!
- 他の毒親家庭、他の毒親育ちさんたちとの「不幸の比較」は無意味
- 人生の主導権を、毒親から取り戻そう!
こんなことを書いていこうと思います
自分が「自分の親は毒親だ」と感じたら、毒親!
毒親育ちは長年、自分の本当の感情を押し殺すことを強要されてきました。
辛かった!苦しかった!寂しかった!という、自分の素直な感情‥
そんな、長年自然に出すことを許されなかった、自分の素直な感情を、せめて、気づいた今からでもしっかりと認めて肯定してあげたい。
体全体で、心の奥底からわきあがってきた感情を素直に味わいたい。
これは自分自身が最近しみじみと思うことでもあります
親だって当時、親なりにがんばってきたのかもしれない‥
でも、それとこれは別!
だからといって、自分がこんなに長年苦しんできたことを、すべてなかったことになんかできない!
自分の親は、自分にとっては毒親だった。
毒親家庭では、これまでたくさん辛く苦しい思いをしてきた。
これは自分にとって、決して過去の話ではない。
今現在だって、毒親からのひどい仕打ちの後遺症で、自分の人生を堂々と生きることができずに苦しんでいる…
これまで自分が遭遇してきたこと、それに対する自分の素直な感情をしっかりと認めることは、
これまでずっと押し殺さなければ生きてこれなかった
自分の本当の感情を認め、尊重し、大切にする”という、人として自分の人生を生きる上でとても大切な心の動きを、毒親育ちが取り戻すためのファーストステップ
になると思うんですよね
毒親かどうかの判断は、子供がどう感じているかで決まる
毒親は、子供が「毒親だった」と思えば毒親。毒親だったと思っていい。
そう背中を押してくれる、カウンセラーさんがいます。
高橋リエさん、という方です。
高橋さんは、母娘*謎解きカウンセラーと名乗られ、カウンセラー活動をされています。
彼女は毒親育ちで、そしてご自身も毒親になってしまった‥という経験をお持ちなのだそうです
高橋さんのご著書です↓
「自分の親を毒親だと思うか否かの判断は、子供がどう感じているかで決まる」ということをおっしゃっている、高橋さんのインタビュー記事です↓
以下、リンク先の文章を引用します
毒親かどうかの判断の基準は、子どもがどう感じているかです。
https://joshi-spa.jp/1038195
『子どもがどれだけ我慢してきたか』の大きさで、相手が毒親かどうかを判断します。
世の中では毒親=暴力やネグレクトなど、いわゆる虐待行為をする親というイメージですが、毒親のほとんどは判断が難しいレベルの親です。
https://joshi-spa.jp/1038195
子どもが親の行為を負担だと感じていたら、それは毒親といえるのです。
自分が「辛かった、悲しかった」と思えば、それは辛かったことだし悲しかったことなんだ
自分の親を毒親だと思うのならば、彼ら彼女たちは、自分にとっての毒親なんだ
そう考えていい。
高橋さんは、この記事内で力強く、そうおっしゃっています。
他の毒親家庭との比較なんて無駄・無意味。みんなちがってみんな毒親育ち
同じ「毒親育ち」とひとことで言っても、この記事のその1でご紹介したトルストイの言葉のように、まわりの人間がどんな人たちだったか?その人たちからの毒の出方、もしくは受けた毒の効き方などは千差万別がすぎます。
ひとつとして同じ環境なんてないですし、まったく同じ被害を受けた毒親育ちなんてこの世に存在しません。
だから、毒親育ち同士の比較なんて、意味がないんです
例えば、それぞれが生まれ育った場所にいた毒親には、いったいどんな違いがあるのでしょうか?
具体的に挙げてみましょう
- (例1)母の毒はマイルドだったけど父が猛毒
- (例2)母が猛毒すぎるけど父は無関心でよくわからない人だった
- (例3)父母ともに強烈な毒親で、逃げ場がなかった
また、周辺環境だって、人によって違います。
- 祖父母はどんな人たちだった?(毒タイプ?孫には優しくしてくれた?)
- 自分と祖父母の関わり方はどうだった?(近かった?他人ぐらい遠かった?)
- 兄弟姉妹はどんな人たちだった?
- 兄弟姉妹と自分との扱われ方に差はあった?
- 親戚やご近所さんはどんな人がいて、どんな関わり方をした?
周りの人がどんな人たちだったか、その関わりはどうだったか?
そして、自分の持って生まれた性質も、また人によって違いますよね。
- 友達や、まわりの心ある人に助けを求められる性質だった?
また、その声をキャッチしてくれる存在は身近にいた? - 人を信じられず、一人で抱え込んでしまう性質だった?
自分の持つ性質や出会いの有無によっても、毒親育ちの運命というのは変わります。
持って生まれた性質や出会い‥
もうこれは、人ひとりがどんなにがんばってもどうにもできない、運としかいいようのない分野ですよね‥
そして、毒親の仕打ちに対する感受性も人によって違います。
感受性が鋭ければ鋭いほど、それだけ心に受けるダメージは深くなります。
ある程度スルー出来る性質の人とは、そのダメージの深さはまったく違うでしょうね‥
このように、毒親育ちが囲まれてきた環境やそこから受けた被害、たとえ一時的にでも回避できる場所があったかどうかなど‥
毒親育ちのバックグラウンドというのは、一つとしてまったく同じ形というものはありません。
毒親育ちが感じてきた辛さや被害は、おなじ毒親育ちだと言っても内容は違いすぎて、不幸のレベルなんて計測や比較のしようがないんですよね。
だから、他の毒親育ちさんの体験談を読んで「自分のほうがひどい」「自分のほうが軽い」なんて比べるのは不毛なんです
自分の人生の主導権を、毒親から取り戻そう!
いたずらに人との比較をすることなく‥
ひとまず”私は親のせいでずっと辛かった、苦しかった、親はひどい毒親だった”と思える自分の感情を認めること、肯定すること、というのは、私たち毒親育ちがこれまで長年毒親に否定され潰されてきた、「自分の本当の感情」を取り戻すためのファーストステップです。
これを実行することによって、普通の人がごく普通におこなっている「自分の感情の通りに生きること=自分の本当の人生を生きていくこと」がだんだんと可能になっていくと思うんです
そのまま一歩一歩前進することで、
- 長年浸食された毒親の毒を体からすこしずつ抜いていく
- 、脳を毒親に占拠された状態から自分を解放していく
- 長年毒親に奪われ続けてきた自分の人生の主導権を、毒親から取り戻す
やがて自分の人生を、過去の人生よりも、少しずつ、何者にも操られない、自分オリジナルのものに近づけていけるのだと思います。
そう、今の自分と比較できる唯一の対象があるとすれば、それは、過去の自分・過去の自分の人生なんです。
毒親育ちは長い間、毒親と、そして脳内に巣食ってしまった脳内毒親から操られて、感情を、人生をそのものをのっとられてきてしまいました。
毒親から何もかもを奪われた状態から、すこしずつでも、自分のペースでOKです!
自分の人生を取り返していきましょう。
私もその道を歩く途中である、毒親育ちのひとりです。
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