前回の記事では、毒親は子におぶさり、「俺をアタシを幸せにしろ!」と要求する、異様な行動をするということをかきました。
それでは、毒親は子をどうやって思い通りに動くようコントロールするか?というと‥
キーワードは親の権力悪用、そして罪悪感です。
まずは親の圧倒的権力を使って、子を力でねじ伏せて、「この人には逆らえない。絶対服従」ということを、子が幼い頃から叩き込みます。
しかし‥子が成長すると、親がなくても生きていけるようになりますね。これまでのように子を簡単に言いなりに操作することが難しくなってきます。
そうすると奴らは焦るのでしょう。手口を変えてきます。
どんな手を使うかというと、子の罪悪感を刺激して、子が親から決して離れないよう仕向けるんです。
毒親は、子を使って自分の欲を満たしたりモヤモヤを解消したり、子を便利グッズとして一生使い倒したいんです。そのためなら、こんな悪質で卑怯なやり口を平気でやってきます。
私が実際に毒親にやられてきた、毒親が、子が自分から離れないように、子に抱かせる罪悪感とその手口」についてを書いていきたいと思います
「かわいそうなお母さんを私が受け止めなければ理解しなければならない。」ー歪んだ義務感を子に抱かせる
私は幼い頃から、母親から、不仲の父親の愚痴や母親の人生全般の不満、母のママ友やパート先の同僚の愚痴などをたっぷり聞かされて育ちました。子という逃げられない立場に、愚痴のゴミ箱係を平気で押し付けるんですよね。
そうすると、私は小さい頃から自然と
お母さんていうのはお父さんにいつもいじめられたり、ひどい人にひどい目に遭ったり、
ほんとにかわいそうな人なんだ
私がお母さんを守って、幸せにしなきゃければいけないんだ
幼くけなげで、親が大好きな子供は、そんな間違った使命感を背負ってしまうんですよね。自主的に。
今考えると、夫の悪口一つ取っても…そんなゴミ配偶者を選んだ責任は母にあるし、そんなゴミ夫にすがって生きる選択をしてるのは母。
それを覆い隠して、「アタシかわいそう!あたし被害者!」と、まだなにもわからない幼い子供にぐちぐち垂れ流して、かわいそうなアタシを守るのは、アタシの子であるアンタ!と歪んだ洗脳をしているような状態なんですよ‥最低ですよね
罪悪感を刺激し、離れていく子供を引きとめようとする
成長後の私は運よく、「自分の親はおかしい。自分の人生はここまでだいぶやつらに食い尽くされてきた。ここから離れなけれれば、自分はいつまでたっても自分の人生を生きられないまま朽ち果ててしまう」と気づくことができました。
しかしここにくるまでに、すでに毒親に散々利用され、心身が極限まで追い詰められた果てのことでした…
しかも、「親がおかしいって気づけたからはい即ハッピー!」とはなりません。
この先からまた、毒親が設定する新たな重くて高い障壁が現れるんです。
毒親はこれまで、子供にしがみついてストレス解消をしたり、うまみをチューチュー吸い続けるなどして子を好き放題利用し、散々良い思いをしてきました。長年、それが当然の状態でした。
そんな毒親にとっての大切なおもちゃであり便利グッズある子供が離れようとすると‥
まずい!
こいつが手元から離れれば、いままでのようにストレス解消とか旨味チューチューができなくなってしまう!
そんなのイヤだー!
と、必死の抵抗をしてくるんですよね。
様々な手を使ってお前はいつまでも親元にいなければならない!と主張するんですが、中でも子の罪悪感を刺激するという手をたくさん売ってきました。
- こんなに不幸な私を置いていくのか。
- 私は本当に辛くて苦しい。あなたがいないと、もっと不幸のどん底に落ちるのに、あなたはそんな私を置いていこうとするのか!
とわめきちらしたり、時にはしおらしく泣き落としの演技をするなどして、子供の罪悪感を刺激し、子が離れていかないよう必死の足止め工作をするんです。
子供はこの追いすがってくる親を振り払う罪悪感に打ち勝つのがまた大変なんですよ‥。
自分がここから離れようとするのを猛烈に嫌がり、ギャーギャーと嘆き騒ぐ毒親を目の当たりにすると、
こんなに「そばにいてほしい!」と懇願してくる親を拒否するなんて、
自分は親にひどいことをしてるんではないか?
こんなふうに戸惑い、自分で自分を責めてしまったり、あろうことか疎遠の決意が鈍って、毒親の元に留まることを選んでしまう‥
この「追いすがってくる親を突き放す/突き放した罪悪感」というのは強烈に子の内部に巣食います。
実は‥親から疎遠にして十年以上経過した私の脳内にも未だにあるんですよ。だいぶ少なくはなりましたが、決してゼロにはならないんです。親からの影響って本当に大きいんだなと実感します
今でもふとした時に「年老いた親を見捨てた私はとんでもないことをしたのではないか」「私が間違っていたのではないか」「今頃母は私が見捨てたせいで、ひどい人生を送っているのではないか」という不安と焦燥感が頭をよぎりますが‥
でも、時が経つにつれ、親と疎遠したことで精神が安定し人生が落ち着いた、という実感の方が上回りつづけていることも味方して、現在はこの罪悪感の登場もだんだんと少なくなってきました。時間薬とはよく言ったものですね‥
長く体内に巣食った罪悪感と付き合って、それを観察していると、こうした罪悪感がむくむくと湧いてくるのは、決まって疲れた時や体調が悪い時だということがだんだんわかってきたんです。
今は「あ、この罪悪感が出たってことは、私今疲れてるんだな。早く寝よー」と、体調不良をやメンタル不良を示すバロメーターとして利用し、さっさとベッドに入って寝るようにしてます。
おわりに
子の罪悪感を刺激し、子(=自分の便利道具)が逃げないように様々な手を尽くして騒ぎ回る。そしていつまでも子を自分の手元で好きに使えるように置いておく…
毒親って芯から自己中ですし、自分の欲を満たすために使う手もまぁ汚いです。
ここまで汚い手を使ってまでも子を縛りつけ、そしていいなりにさせないと立っていられない毒親の心に空いた穴のでかさや闇の暗さを思うとぞっとします
本来なら、自分が抱える心の闇やそのの深さから目をそらさずにしっかりと対峙し、適切な方法で埋めなければ本当の幸せや穏やかさは手に入らない。
その対峙や苦闘は自分一人ですべきなんですよ。
でもやつらはそれをせず、いつも手軽に操作しやすい自分の子を使ってストレス解消するという小手先の方法に逃げる。
そして時にはあろうことか自分の人生を子に押し付ける。「アタシを幸せにしろ!」と子におぶさってわめくんです。やり方が間違いすぎてますよね‥
しかし、そんな毒親のやり方では、毒親が持つ心の闇のほんとの解決にはほど遠いので、いつまでも毒親の心の闇は解決せず、いつまでもアタシは不幸だ!お前がアタシを幸せにしろ!と見当違いにわめいているわけです。
子にしがみついて自分の汚物をぶつける。そんなんじゃ絶対心の闇は解決しないし、幸せになんてならないのに。それに気づけないのか、気づくのを拒否しているのかわかりませんが…こうして子の罪悪感を必死に執拗に刺激して、いつまでも自分の手元に子を置いて利用し、自分のために平気で子を巻き込み、そして平気で子を犠牲にしつづけようとするのが毒親なんです
コメント
ティーコさん こんばんは
私の母親は90歳、父親は89歳になりました。
どちらも現役の猛毒の毒親です。
最近は「高齢」を武器に脅して奴隷をさせようとしてきます。
毒親は高齢になると悪化します。
私達夫婦は一切の関りを断ち切りました。
決断と実行にあたり、大変な苦しみを味わいましたが、今は自由で幸せな日々です。
旦木瑞穂さんの本も読みました。
「家庭という密室」とは正にそのとおりですね。
その密室で繰り広げられている恐ろしい実態を周囲の人は誰も知りません。
毒親は外面を良くするために、最大限のエネルギーを使います。
そのエネルギーは「家庭という密室」で家族に対してストレスを発散して蓄えるのです。
私達夫婦も酷い目にあいました。
一回生きると書いて「一生」です。
自分の人生を自由に生きてはいけない理由などどこにもありません。
親が高齢であることは何も関係ありません。
「老後は子育ての通知表」と言いますが、子供から絶縁されるなんて最低ランクであり、それは親の責任なのです。
また機会がありましたらコメントさせてください。
こんにちは。コメントありがとうございます。
おっしゃるように、毒親の毒というのは歳を重ねるほどに、そして子供が成長してますます頼りがいのある存在になればなるほど濃度が増すことを、私も実感してきました。
これに絡め取られたままだと自分の人生を毒親に乗っ取られ、短い人生はあっという間に終わってしまいますね。
1度きりの人生、自分ファーストで大切に歩むためには親との絶縁と言う大変な作業を経なければばならない。毒親の元に生まれてしまうということは、本当に大変なものがありますね…