毒親が子に押し付ける平等とは、「平等を騙った不平等」だった その2

毒親育ち

前回の記事では、上の子と下の子の扱いの不平等を平等と言い張り、それを子に押し付けるわが毒親についてを書きました

今回の記事では、

不平等を平気で子に押し付けることができる毒親は、がんばっている上の子にたいするねぎらいの気持ちなんてゼロ

ということ、

そして、このように子へ不平等を平気で押し付ける毒親たちは、その親からかつて不平等を押し付けられていた人たちだったんですよね

自分がされて嫌だったことを、自分の子に簡単に連鎖させてしまう、親子間・一族間に連綿と連鎖する毒というものの強烈さ

この2点についてを書いていきたいと思います

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不平等を子に押し付ける=”長子だけ損をする”ことを平気で強いた毒親

わが毒親が主張する「子供たちは平等」を実現するためにこだわっていたことの1つが、子に与えるものはすべて同じもので、いつも同じ量。というものでした

たとえば、服や持ち物、そしてお小遣いの額は、いつもどんなときでも、私と妹に与える量や額は同じ、というところが特にこだわりポイントだったようでした

しかし‥与えるものを同じにする一方で、私と妹に対して求めるものには、明らかな差や違いがあったんです。

主に、姉である私が損をするシステムでした

例えば、私がよく言われてきた「あなたお姉ちゃんでしょ」という言葉がそれをよく表しています。

この決めゼリフと共に、いろんな我慢をさせられたことがある長男長女のみなさんはたくさんいらっしゃると思いますが‥

しかし、我が毒親のおかしいところ、矛盾点というのは、

「うちは平等」をうたっておきながら、他方では「お姉ちゃんでしょ」という言葉で上の子に我慢を日常的に押し付けるところです

だいぶダブルスタンダードすぎません‥?

この辺からも、彼らが主張する「うちは姉妹平等」の”平等”の中身とは、単なる不平等を押し隠す美しい言葉でしかない、ということがよくわかりますよね

兄弟姉妹のお小遣いや持ち物の差=上の子への日ごろの頑張りのねぎらい、の意味がある

しかしながら、
年上の子に「お兄ちゃんでしょ」「お姉ちゃんでしょ」といって、日常的に年下の面倒をみたり譲ってあげたり‥というのは、割とどの家庭でもよくあることだと思います。

先ほどの小遣い額が平等、という話に戻りますと、

普通の家庭ではたいてい、お小遣いの額が年上の子の方が年下よりももらえる額は多いですよね?

それが意味することというのは、

「あなた(お兄ちゃん、お姉ちゃん)だって子供なのに、いつも下の子を優先してくれて、我慢してくれてありがとうね」

という、上の子への、親や大人からのねぎらいや感謝の表れという意味があるんじゃないかなと思うんですよね

ということは…

わが毒親が

毒両親
毒両親

姉と妹の小遣いの額や持ち物は、いつでも同額!平等!

とやりながら、それと同時に

毒両親
毒両親

お姉ちゃんなんだから我慢しろ!

を日常的に両立させているというのは、毒親の内心が

  • 長子の日頃の我慢やがんばりへのいたわりの気持ちや感謝なんてまったくない
  • 上の子は我慢して損して当然と思っている

こう思っていることの表れ、ということなんですよね‥

平等にみせかけた不平等を自信満々に行う=上の子を粗末に扱って当然だと思っていることがびんびんに伝わってきます

毒親たちも「元・搾取子」だった。それをナチュラルに再現してしまう”毒”の恐ろしさ

その1で少し触れたように、わが毒親たちはかつて、親から不平等に扱われてきた、搾取子の長男長女でした

過去に毒父・毒母それぞれの生い立ちを振り返り、どうして彼らは毒親になってしまったのか?を考察した記事がありますが‥それぞれ超長文注意です‥

↑の記事で書いたように、かれら毒親は、兄弟姉妹の中で、”上の子”である自分だけが不当に下に扱われるその悔しさが痛いほどわかるはずなのに、彼らは自分の子供たちのことを、平等に扱うことができなかったんです

毒家庭で不平等に扱われ、悲しみや不満を抱えたまま育ってきた人というのは、

よほど内省やこれまでの自分や一族の客観視をしたり、生まれてきた子への接し方などに気をつけないと、その毒を簡単にナチュラルに、次の世代へ連鎖させてしまう。

しかしそれ(内省や客観視、子への連鎖を防ぐ努力)は途方もなく困難で、とても大変な作業であること‥

わが毒親の言動を振り返ったり、ではどうしてほしかったのか?などを考えると、これらのことが痛いほどにわかります

そして同時に、このようにうっかり簡単に次代に連鎖してしまう毒の強烈さや恐ろしさに、背筋が凍る思いがするのですよね‥

まとめ

一番最初に生まれた子供は、ただ先に生まれたから、ちょっとだけ下の子より成長が早いから、という理由で、小さい頃から我慢やがんばりを強いられがちです。

そんな上の子に対して、親からのいたわりや感謝の気持ちを少しでも示してもらえていれば、

長女
長女

私がいつも下の子のことを考えたり譲ったりがんばっていることを、

親は見てくれてるし、感謝してくれてる!

長女
長女

じゃあしょうがないなぁ。

下の子に、持っているものをわけてあげよう/世話をしよう

と、納得して気持ちよく下の子の世話をしたり、譲る気持ちも出てきたと思うんですよ

でもわが毒親は違いました。

小遣いや与える物は徹底的に姉妹平等の一方で、上の子は下の子のために我慢して当然、譲って当然、を同時に押し付けてきました

かつて自分たちが育った家庭で、自分たちが不平等に扱われたように、その不当な扱われ方を我が子に再現していました

それだけではなく、恐ろしいことに、そんな不平等な姉妹の扱いを「うちは平等!」と自信をもっていたんですよね‥

自分のやっていることが怖いくらいみえていなかった‥

わが毒親の、こうした恐ろしい認識力の欠如からわかることは、毒家庭に連鎖し続ける毒というものの強烈さです

それはいかに人やその認知を歪めるものなのか、また、全力を投じてものすごく自分の言動に気をつけなければ、容易に下の代に連鎖させてしまう恐ろしいものなのだということを、毒親の言動を振り返り、改めて思い知るんですよね

コメント

  1. より:

    はじめまして。「毒親はいらないものを押し付けてくる」というキーワードでネット検索していたところこちらにたどり着きました。
    私の親も搾取子でした。
    よく過去の恨みつらみの話を聞かされた記憶があります。
    そしてそれをまた自分の子供に連鎖させていることに気づいているのか気づいてないのか?といつも疑問に思っていました。
    気づく気づかない以前の問題なんですよね、そもそも自分がしていることは全部子供たちのためだと思っているので本当にたちが悪いです。
    残念ですよね。
    幸い私は反面教師で自分の子供たちへの連鎖は今のところ立ち切れているように思います。
    それだけが私の救いです。

    • ティーコ ティーコ より:

      はじめまして!
      ブログをご訪問いただきうれしいです。
      毒親はどうも、「されて嫌だったことを子供にはしない」という思いはあるらしいのですが‥しかし、子として過去を振り返ると、実態が伴っていなかったことが少なくないのですよね
      それほど、一族に連綿と続く毒の連鎖というのは、断ち切ることが困難なもののかもしれません
      pさんのように、ご自身が受けてきた連鎖を断ち切る並々ならぬご努力を重ね、お子さんを健やかにお育てになっている方は本当にすごいと思います。

      • より:

        コメントのお返事ありがとうございました。
        「されて嫌だったことを子供にはしない」という思いはあるのですね。
        確かに本人は自分がとても一般的で常識的だとプライドを持っているようなのでそうなのかもしれません。
        それとは別に自分が受けてきたことに対するスケープゴートを無意識に作り出してしまうんでしょうね。
        この連鎖を断ち切ろうとしてることを褒めていただき心が少し軽くなりました。
        ありがとうございます。

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