毒親は、普通の親のように子供の成長を喜びません。
特に子供が思春期にさしかかったとき。子供の体型が変化したり、恋愛に興味を持つようになることを嫌がり、全力で妨害するんです…
この記事では、
- 毒親はどんな風に子の成長を邪魔するの?私が毒親から実際に遭った被害の体験談
- なぜ毒親は子の成長を妨害するの?
このことを考察してみたいと思います
思春期の娘にブラジャーを買うのを嫌がる
毒親は、成長した娘にブラジャーを買い与えるのを異常に嫌がるんです。
思春期の娘と毒親にまつわるエピソードで本当によく聞かれるのがこれです。
たくさんの毒親エピソードを長年掘り続けてきた私が自信をもって言えます。
毒母のブラジャー拒否問題は、もはや象徴的で殿堂入りと言ってもいいくらいたくさんあって、あちこちに被害に遭った娘さんたちの、悲しみエピソードが書き綴られているんです…
実際に我が毒母も、私がブラジャーをつけることを本当に嫌がりました
女の子は成長によって、体型が劇的に変わり、必要になる衣類も変化しますよね。いつまでも子供肌着一枚じゃいられないんです。
順調に成長する子供の姿を喜び、その時に必要な衣類を用意するというのは、親としてごく普通の行いだと思うのですが…毒親は違います。
わざと娘の体型変化に気づかないふりをしたり、例え変化に気づいても「お前なんかまだブラジャーなんていらない」と購入や身に付けることを強く拒絶・否定します。
変な下着とお調子者女子
私が中高生の頃、体型の変化に伴い、どうしてもブラジャーが必要になったんです。母からの働きかけは全くなかったので、自分からお願いしたんです。
今の下着ではガードしきれないから、ブラジャーを買ってください
他の友人もつけ始めているから、決して早くはないと思います
これだけ頼み込まないと買えないものでしたっけ?下着って…
ちなみに今のようにユニクロのブラトップのような便利なものがなかった時代でした。
それを聞いた毒母は、顔が曇りました。そしてしぶしぶ買って私に与えたのが、胸の部分がボコッと綿で補強された、見たこともないなんかすごい変な形の下着を2枚でした。
せめてスポブラを期待していたのですが、予想外に異形の下着を渡された私は唖然としました。
それでもないよりはましだ…と、その2枚をすりきれるまで着ていました。
その変な形ですり切れた下着を、人に見られないようにこそこそと着ていたのですが、運悪く学校の宿泊学習で、よりによってクラスのお調子者女子に見つかってしまったんです…
ティーコの下着なにこれー!変なのー!ぎゃははは!
普通のブラつけろよ!
私から下着を奪い、つまんで振り回しながらみんなに見せて回るお調子者。
宿泊学習という非日常のせいかテンションは爆上がりのようで、彼女はどんどん調子を上げながら私の変な下着を振り回し、みんなの笑いを取っていきました。
ちなみにお調子者自身はちゃんとした普通のブラジャーを装着していました。
親から押し付けられたおかしなものを身に付けていたせいで、子供である自分が笑われ恥をかく…
毒親を持つ人ならいつでもどこでも遭遇する経験ですね。
その後ブラジャーは自分でバイトするようになってから購入しましたが、母が私がブラジャーをすることをあれほど嫌がっていた…という強烈な体験が身にしみついてしまったせいか、下着売り場ではなぜかいつも罪悪感を感じながら買ったものです。
決して安いものではなかったので、少ない枚数を大切に着ていました。いつもお風呂でこっそり手洗いして、人目に触れないところに隠して干して使っていました。
今改めてこのことを思い出すと、「体の自然な成長や、身に付ける必要なものに対して、どうしてこんな異常な罪悪感やネガティブな感情を押し付けられ、持たなきゃならなかったんだろう?」と改めて腹が立ちます。
子供の成長を喜ばず否定し、適切な下着など身に付けるのを嫌がる。
ここに毒親の異常さを見ることができますね
娘が女性らしく身だしなみを整えるのを妨害する
毒親は娘がおしゃれをしてかわいくなろうという気持ちを嫌がります。
すこしでもかわいい格好をすると、
「風邪ひくだろう!そんな服着るな!」「そんなみっともない格好して!」「髪なんて切らなくても後ろで縛っておけばいい!」こんな罵声を浴びせられました
経済を握られている中学生くらいまでの子は、どうにも抵抗できません。
今のようにプチプラでかわいい洋服があればまだ少しは救われたのでしょうが、私が中学生の頃はまだそんなお店は少なく、いつもTシャツやデニム姿で、髪は野武士のように伸びた髪をひっつめていました。
でも、毒母と一緒に歩いている時に外で知り合いに会うと「この子は本当にしゃれっけがなくてぇー」と私の身なりを笑いのネタにするんですよね。
あんたが私からおしゃれを奪ったからこうなってんだろうが!
大人になって収入を得られるようになると、髪や服にお金をかけることはできるようになるのですが、長年やってこなかった(できなかった)おしゃれのセンスというのは急には身につかないんですよね…
いつまでもなんとなくちぐはぐな服を着たり、どこかへんな髪型やメイクしかできない期間が長かったです
好きな男の子ができると、全力でバカにする
毒親は「自分の娘に好きな男の子ができる」ということに大変否定的で、その兆候を見つけると全力で小ばかにして否定します。
小学生や中学生の頃、毒親は私の部屋に置いてある日記や交換日記を勝手に読み漁り、少しでも恋バナの個所を見つけると、交換日記を手に、怒りとにやつきがミックスされたすごい顔をしてわたしに向かってきました。
あんた〇〇君が好きなんだってぇ?へぇー?あんな子がいいんだぁ?
あんたまだガキの癖にいっちょ前に好きな人なんているんだぁ?
真っ赤になって下を向く私に、毒母は顔をゆがめ、いやなにやつきを浮かべながらこれでもかと罵倒と嘲笑を浴びせます。
好きな男の子を作ると、親にこんなにばかにされ、恥ずかしい目に遭わされるんだ…
毒親の罵倒によって、そのことを身を以て思い知らされます。
一方で、友達の家は我が家と大違いだったんですよね。
大きな違いを目の当たりにしたのが、バレンタインでした。
友達のお母さんはチョコを一緒に作ったりかわいいラッピングを用意してくれたり。そして好きな男の子にチョコを渡しに行く我が子に、エールを送ってくれるんですよ…
別世界?ってくらいに好きな子ができた我が子を全力で応援していた。毒親とは涙が出るくらい違いすぎたんですよね。
毒親はこれだけ我が子が幼いうちから、誰かを好きになるとか淡い初恋を否定し、全力でバカにして子供の心をボキボキに折っておきながら、子が大人になると「は?」ってぐらいくるっと手のひらをかえすんですよ。
どういう行動に出るかというと、子供の頃の痛烈な体験によって恋愛に踏み出せなくなってしまった、いい年をした娘に対して
おまえいい年して付き合ってる人くらいいないのか
孫の顔が見たいから早く結婚相手を連れてきなさい
と突然真顔でほざくんです…
子供の頃に好きな人ができるという経験って、恋愛の練習、ひいては将来の結婚や出産、子育てにつながる大切な心の動きだと思うんですよね。
一人の人を特別に思い、そして思われる。友人や家族とは違った新しい人間関係を築き、やがて新たな命を授かって共に育んでいく…
そんな人としての歩みの大切な始まりだと考えると、子供の初恋や好きな子ができるという心の動きって、決して軽くバカにできることじゃないと思うんです。
そこへ一歩歩み出ようとした幼い娘の心を完膚なきまでにバッキバキにこわして全力で阻止しておきながら、その何年も後にコロッと気持ちが変わり、結婚や出産をとしれっと要求してくるんですよ毒親は。なんて勝手なんでしょう
どうやら周りの人の娘や息子が結婚したり出産していく様子をみてうらやましくなったようなのですが、お前らが自分の娘のその成長プロセスの始まりを思いっきり嘲笑し、罵倒し、否定し、ぶっこわしたんだろうが!
自分の子が、周りの同世代みたいに恋愛や結婚に安易に踏み込めなくなった。その元凶が自分だということを、毒親は少しも自覚してないんですよ…
早々に娘の成長ルートを全破壊したことは都合よく忘れ、突然結婚や孫というビックなリターンだけを要求する。その上、あろうことか、結婚相手や孫が見れないのはお前のせいだと娘を何なら加害者に仕立て上げてくる。
バカなの?絶望的にバカなんだろうなぁ…
娘の結婚相手や孫は子をどやしつければ降って湧いてくるもんじゃありません。その練習を早期に妨害した上にトラウマまで植え付けておいて…娘にそんなこと言える立場じゃない人間ダントツNo. 1なのにそのことがまったく頭にないんですよね。頭腐ってますね。
なぜ毒親は娘の成長を妨害してくるのか?
ここでは、なぜ毒親は娘の成長を妨害してくるのか?かつて私が遭遇した彼らのおかしな言動から、その理由を探っていきたいと思います
不幸な母親は、娘が成長して幸せになるのが許せない
シンデレラをいじめたお母さん、白雪姫に出てくる魔女…実は原書では、彼女たちはヒロインの実母だった説があるのだそうです
ということは、成長する自分の娘に嫉妬する実母、というのは古今東西存在していたということなのでしょう。
しかしながら実母が娘に不幸を願うなんてあまりに残酷で、キッズが読むおとぎ話ではぼかさなければならなかったんでしょうね。
自分の子が、目の前でどんどん可能性あふれる若者に成長していくのが許せず、娘に嫉妬し否定や妨害する。
白雪姫の魔女、シンデレラの母に共通するのは、表情も意地悪っぽくて不満たっぷりで不幸そう、満たされてなさそうな年配女性なんですよね。
我が毒母も夫婦仲が極悪で夫の悪口ばかり言ってましたし、その他も満たされないことが多かったらしくていつも私に不平不満ばかりこぼしていました。
人生に不満だらけで不幸せな母親というのは、目の前の娘がのびやかに成長していく姿を踏みにじって邪魔するんです。
いつまでも子供(=自分が容易に支配できる形態)でいてほしい
毒親は子供を自分の思いのままに操れる道具として扱います
そんな自分の道具が年頃になってきれいに着飾って出歩いたら…
もしかしたら他の男の人に見染められ、自分から離れて遠くにいってしまうかもしれない。
そんなことになったら、今までのように子を自分の道具として使えなくなるじゃない!そんなのダメだ!
毒母の様子を長く観察してきた結果として、こんな心の動きを感じました。毒親にとって子供とは、いつまでも自分が主体的に利用できる道具であるべきなんです。ほんとうに勝手ですよね
不安だし寂しいから、一生私のそばから離れるな!
我が母は、いつも大きな不安を抱えていた上に、異常に依存的な性質を持つ人間でした。
人とべったりくっついていないと不安。くっついていても「いつか離れるのではないか?」という不安を常に抱えていたんです。
私が幼い頃から「あなたはずっとこの家から学校や会社に通うのよ。結婚しても、スープの冷めない距離に住むのよ」ということをずーーっと言い聞かされてきました。
まるで呪いのようにその言葉は私を締め付け、学校も仕事を選ぶときも、決してはずせない第一条件が家から通えること、でした。
家が絶望的に不便な場所にあったり、運悪く就職氷河期にぶちあたったとしても、そんなの考慮にいれるような人間じゃありません
すべては「あんたは家から離れてはいけない!あたしの元から離れてはいけない!」
母のこの欲求を満たすのが第一だったんです。
このように人への依存心と不安が強く、娘をずっと手元に置き続けたいという欲求が最優先される人間が母親になると、成長し外へ大きくはばたくはずの子の羽をもぎ取り、ずっと手元で鎖につないで置いておくという鬼畜の所業を子に平然と行ってしまうんですね。
自らのレベルの低い欲のために子供を抑圧し、家に閉じ込める。一人の人間の自立心をつぶすんです。
これは子供の人生、一人の人間の可能性や人生そのものをぶちこわす、大きな罪なのではないでしょうか。
自分の子供だといってもやっていいことの限界ってありますよね。でも毒親はそれがわからない。不安や不満を根底から解決できていない人間は、子供を残酷に使ってでも、自己の欲求を満たすのを最優先してしまう。
自分の心の中の問題をいつまでも解決しない人間を親としてうっかり生まれてきてしまった子は、このように、その親によって人生を大きく制限されるという不幸に見舞われてしまうんです
娘が女性らしくなるのが許せない
これは我が母独特のものかもしれません。
彼女は男の子を熱望していたのですが、生まれた私が女で本当にがっかりしたのだそうです。
このことを、私の幼い頃からずっと言い聞かされてきました
小学生くらいまでは、男の子も女の子もフォルムとしては性差は気になりませんよね
しかし、中学生以降、女の子はどんどん女性らしい体つきになり、もはや女性性を否定できなくなってしまいます。
男の子が欲しかったのに得られなかった屈辱が、娘の成長を目の当たりにすることによってふつふつ蘇ってくるために、腹が立ち妨害したくなったのではないかと推測されます
親から望まれない性別で生まれ、性別を否定され続ける私、望まない性別の人間がその性別らしく育っていく姿を嫌でも目にしなくてはならない母。どちらも地獄ですね
まとめ
毒親が子供、特に娘の成長を妨害する実害例や、毒親ってなぜそのような行動をするの?その心の動きをここまで考察してきました。
犬や猫といった動物でさえ、我が子の成長を素直に受け止め、そして子の自立を促すというのに、毒親はいつまでも子が成長しないことを願い、ずっと自分の手元で自分の道具としてそばにいることを願う…我欲で我が子の成長を妨害するなんて、もはや動物以下のマインドなんですよね。
こんな親元に運悪く生まれついてしまった毒親育ちは、いつまでも子にしつこくへばりつく毒親を振り切ってはじめて、やっと自分の人生を送ることができるようになります。
膨大な時間やエネルギーの消耗を経ないと、一人の人間として主体的に生きることが難しいんです。なんというハンデなのでしょう…
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