毒親から受けた被害は、人と比べられるものではない

毒親育ち

今日は、毒親からの被害というものは、大も小もない。そもそも、人が受けた被害と比べることなんてできない、ということを書いていこうと思います

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毒親の「毒」は多種多様、ダメージの受け方もそれぞれ

毒親は、様々なアプローチで子供を苦しめます。そのやり口は多種多様です

また、子供も一人一人違った性質を持ちますので、どのような形でダメージを受けるのかも、これもまた、多種多様です。同じ仕打ちを受けたとしても、致命傷になる人もいれば、スルー出来る人もいる。

また、周りに助けてくれる人が近くにいた場合、誰も助けてくれる人が周りにいなかった場合、というのも大きな違いです

このように、毒親も、被害を受ける子供の性質も、そして置かれた環境も人の数だけ様々ですので、辛さの大小は比べることなんでできません。ですから、例えば他の毒親被害者の体験談に触れた時、

  • 「自分は、この人よりましだ」
  • 「この人、自分より受けた被害は少ないのに大げさだな…」

そんな比べかたをすることは絶対にできないと思っています

「かんの強い」子供

私が産まれた時、親は、私の様子を見た近所のおじいさんから「この子は、かんが強いから、気を付けて育てた方がいいですよ」ということを言われたそうです

ここでいう「かん」、というのは、いわゆる霊感のようなものではありません。実際、私は霊感はゼロですし、もしも人より抜きんでた霊感を持っていたのなら、私は今頃こんなふうに家でくすぶらずに、能力を活用して霊感占い師になっていました

ここでおじいさんが言っていた「かん」は、癇癪のかん、であったと思います。ネットで調べてみても、かんが強い、とは、人より過敏で、ちょっとのことで泣いたり不安に思う性質のことを言うようです。実際、私は少しのことが気になったり、不安になる子供でした

最悪の掛け合わせ

かんの強い私が産まれた場所は、毒両親の元でした。毒親というのは、子供のことよりもまず自分が第一です。不安や不満が多く、自分のことしか考えられない人たちです。「気を付けて育てる」とは一番遠い場所に生きる人たちです

毒親にとっての子供というのは、

  • 親の見栄を張るための道具(だから優秀な子でないと許されない)
  • 将来的に年老いた親の世話をしたり、金や物などを自分たちに与え続ける存在
  • 世間体のために産んだ(昔は、今よりも、子供を持たない人に風当たりが強かったのです)

その目的を叶えるために、仕方なく産んで、面倒な子育てを仕方なくするような人たちでした。恐らく自分達もそのように扱われてきたので、自分が産んだ子もそう扱うのが当然だったようです。かんの強い子供のために慎重な子育てなんてするわけはありません

過敏な性質の私は、この毒家庭で生きねばならないことで、たくさんのダメージを負い続けることを宿命づけられていたというわけです。自分ファーストな毒親と、過敏な子供。いわば、「最悪の組み合わせ」でした

毒親からの仕打ちパターンは無限

最悪の組み合わせ家庭に生まれ合わせてしまった私ですが、このように、親と子供、その掛け合わせにより、毒親からの被害というのは、無限のバリエーションが存在するということがいえます。

ということは、同じ「毒親育ち」と一言で言っても、その重軽傷度や、どの部分に悪影響を受けたのかなども、人により全く違うということです

つまり、毒親育ち、と一言で言っても、全く同じケースは存在しないんです。

人によっては、そんな些細なことで?と言われるような仕打ちを受けて、致命的なダメージを心に負ってしまうかもしれない。逆に、よくあんな環境から這い上がってきたね…と周りから言われるような過酷な状況でも、さほどのダメージを受けずに生きることが出来る人もいる

だから、この人はまだまし、とか、私の方がひどい目に遭っている、とか、そんな受けた被害の比較というのは無意味なことなんです

共通点といえるもの

ただ一つ、毒親の話を見聞きしていると、これは妙に共通している、という部分は存在します。

それは、毒親の、子供に対する毒の発揮パターンです。

例えば、

  • 子供が女の子である場合、女性らしさやかわいらしさを躍起になって排除したがる(髪を短く刈る、身だしなみを整えさせない、スカートや可愛いヘアアクセサリー禁止など)
  • 夫婦は基本不仲、しかし子供を攻撃するときは、気味悪いほどに二人は団結する
  • 子供を毒親の希望通りの子供像に無理やり仕立て上げる。もちろん子供の意思は無視
  • 子供に余計な金や手間をかけたがらないが、それに見合わないハイパフォーマンスを、図々しくも平気で子に要求する

挙げるときりがありませんので、ほんの一例です。

子が受けた被害の大小は論じられませんが、毒親被害に遭った方の体験談を読んでいくと、全国津々浦々の毒親には、なんでここまで同じなの?という似た行動パターンがあるのです

まるでどこかで同じ毒親教育を受けたのか?と思ってしまうほど、共通性があります。不思議なことですね

人がなにがしかの影響を受けて、毒親になってしまう要素を持った人間が出来上がり、その人がうっかり子供を持ってしまうと、子供に対する毒の発揮の仕方が同じようになってしまうということが、様々な人の体験談を読むうちにわかってくるんです

「あれ、私こんなところに昔の体験談書き込んだっけ?」そんなふうに思い、つい笑ってしまうくらい、同じような体験をした人であふれかえっているんです

例えば、この田房永子氏著のマンガコラム、「うちの母ってヘンですか?」

これは、自身も毒親に苦しめられてきた著者の田房さんが、13人の毒親育ちにインタビューする形式のマンガコラムなのですが、ここに出てくる毒親エピソードの数々が、「あれ、これ私の体験と同じ…」であふれてるんです

毒親育ちの自覚がある方、ぜひ読んでみてください。あるあるがありすぎてもはや笑いが起きますよ…

毒親被害者同士協力して、生きやすさを獲得していきましょう

どんな仕打ちを受け、どんな後遺症を持つ毒親育ちであっても、毒親被害者という一点においては同じということです。被害の大小、毒の多い少ないを比べるというのは、不毛でしかありません

無駄に比較して一喜一憂するくらいだったら、自分はダメージを受けた状態でこれからどうやって生きていけばいいのか?体験を語り合い、毒親育ち同士で情報を共有して学びあうことに、エネルギーを使った方がよほど有益で建設的だと思います

学びあうとはどういうことかというと、上でも記した通り、毒親の行動パターンには似通った部分がたくさんあるので、うちの毒親はこれからどんな行動に出てくる可能性があるのか?自分にはどんな被害が及びそうか?

すでに経験した毒親育ちからの情報を参考に、今後わが身に降りかかるであろう毒親からの攻撃を予測し、これ以上心身にダメージを受けないために、うまくかわす準備をするために、情報を分析したり、自分の体験談を提供するなどの相互協力をするということです

被害を比べる意味はありません。比べようもないものを比べても、意味がないのです。毒親育ちがお互いに体験の情報共有をして、これ以上無駄に受けてしまうダメージを事前に防いでいく姿勢が大切だと思います

さきほどご紹介した田房永子さんのように、わかりやすくおもしろい漫画やエッセイで、自らの毒親体験談を書籍化している作品もたくさんありますので、お手にとりやすいものから読んでみて、共感して心を落ち着かせたり、今後の毒親対策のために知識をつけるのもとても良い方法だと思います

自分の人生がよくなるために、エネルギーを使おう

何の因果か、こんなクソ親の元に生まれ育ってしまい、大人になった今でも、様々な後遺症に悩まされながらも、日々必死で生きている毒親育ちのみなさん。本当にお疲れ様です…毎日、生きるだけでも本当に疲れますよね。

これまでは、大切なエネルギーを嫌でも毒親で消費させられてきてしまいましたが、これからの日々は、自分が楽しく生きるために、自分のエネルギーを使いたいものですよね。そのためにも、他の人が発信してくれている毒親情報を、うまくケーススタディとして活用しましょう!

そしてかつて受けた自分の毒親被害やその経過、現在どのように克服していったのか。それも他の毒親被害者にとっては貴重な生の情報です。

学びの材料として体験談をネット上に提供すると、きっとどこかで誰かの助けになるはずです。このように、お互い助け合いながら、今後の人生をサバイブしていきましょう

毒親育ち同士で助け合いながら、毒親育ち一人一人がよりリラックスして、より自由で楽しい人生を送りたいものですね

コメント

  1. さいた より:

    心から大賛成します。

    本当にそうだと思います。苦しみ、悲しみ、痛みは、その人にとってそれぞれ最大に苦しくて悲しくて痛いものであって。当人同士で比べる事も、まして第三者が判定を下す事も以ての外だと思います。どんな事であっても、つらいものはつらいんですものね。

    それぞれが最大につらかったのだから、助け合いたい。支え合いたい。
    今までの人生でできなかった、奪われた、邪魔された、ささやかな充実、楽しみ、しあわせを、ささやかに分け合うように味わいたい。そう思います。

    (前回のコメントにお返事をありがとうございました(^▽^)とても嬉しかったです。お返事はどうかご無理なさらず。ツイッターの方も拝見させて頂きます(^▽^)/)←まだまだお伝えしたい事があるのに長文が申し訳なくて切り上げてしまうビビり ←

  2. さいた より:

    連投申し訳ありません。
    私の過去はこのような感じです。公開している個人ブログです。医学やお薬について否定的ではありますが、どうか、誰かを傷つけるつもりでは無い事をご承知おき下さい。あくまでも「私だけのケースで」。「極めて個人的に」です。ティーコさんや他の方にとって、信頼し、頼りにしているお医者様やお薬を、貶めて傷つける気は毛頭無いことだけは判って下さいませ。

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