親が毒親だと自覚できないまま、人生の大半を過ごしてしまった人たちが、かつて私の目の前にいました。
私の父母です。
この記事では、親が毒であることに気づけずに、親を盲信したままに、人生をどんどん進めてしまった人間の特徴を書いていきたいと思います
彼らを長年見てきた私から見ると、「親が毒親だと自覚できなかった人たち」というのは…
どれだけ長い間、たくさんのパワーを使って親のために動いても、決して認められることはなく、自分自身もいつまでも満たされることはなく、いつも不満げに苦しそうに日々を過ごしていました。
それだけではありません。
親のトンデモ行動の数々に、子供である私は、意思とは関係なくナチュラルに巻き込まれてしまっていました…
彼らの生きざまをじっくりとみると、親を毒親と気づくことのできずにいつまでも親のいいなりに生きる人というのは、幸せとは程遠い人生を送るということがわかるんです
いったいどんな人間になってしまうのか?
私の毒親たちの言動からわかる、「自分の親が、毒親だということに気づけないまま人生を進めてきてしまった人たち」の特徴を記していきたいと思います
自分の親を盲信し、無駄なエネルギーを消耗し続ける
私の毒親はいくつになっても祖父母に従い続けていました。
崇拝と言ってもいいレベルの熱の入れ方でした。
親のためなら自分の家庭だって子だって放り出す、道具にする、犠牲にするんです。
彼らはいつも祖父母の顔色を伺い、いいなりになり、必死に動いていました。
しかし…その努力もむなしく、祖父母はいくつになってもその見返りをくれません。
いつも冷たく、まともな愛情や目線すらくれないのです。
そこで毒親たちは、お金や手柄、果ては孫である自分の子供を使ってまでも、たくさんの目に見えるもの・見えないものを、それはそれは必死に貢ぎ続けていました。
見返りなく、無駄でむなしい努力を、人生をかけて行っていたんです。
俺は、私は、お父さんお母さんをこんなに慕っています!
自分の生活を投げ出して、こんなにしょっちゅう実家に来てるんだよ!
お金も差し出します。プレゼントも用意します。
仕事だって子育てだって、こんなにがんばってるんだよ。
だから、だからほめて!認めて!
彼らの背中からは、いつもこんな必死な叫びが聞こえてくるようでした。
兄弟間で、親の寵愛を競い合う
祖父母に振り向いてもらいたい。
その一心で、毒親たちはたくさんのお金や時間やエネルギーを使います。
しかし祖父母は感謝ひとつなく、むしろ子は親に尽くすのは当たり前、もっとやりなさい、といわんばかりの態度でした。
それだけではありません。祖父母はなんと、兄弟間で親の寵愛を競わせていました。非道ムーブですねぇ…
例えば、我が毒親の兄弟姉妹が、どんな素晴らしいことをしてくれたのか、ということをさかんにアピールするんです。
〇〇(毒親の兄弟)はこの間、こんなことをしてくれたぞ?いやーあれはうれしかったなぁ。
毒親とその兄弟たちは、そのお褒めの言葉を今度は自分が得ようと、猛烈な行動に出ます。
たとえば、わかりやすい行動として、祖父母の溺愛している内孫をベッタベタに可愛がります。
溺愛内孫に高価な物を買ってあげたり、進学先や就職先を見つけてあげたり、一緒に旅行に行ったり。競い合うようにあれこれ世話を焼いて、必死に可愛がっていました。
私が就職氷河期で就職先が見つからずに苦しんでいるとき、ちょうど同じタイミングで溺愛内孫も就職先を探していたのですが、我が毒親は、私を放り出して、その溺愛内孫の就職先を必死で探してあげていました。
すべては祖父母の寵愛を得るため、それが彼らの優先順位。
ね、どっちもバカでしょう?
今改めて祖父母のやり口を振り返ると、寵愛をダシに、子供達を競わせて搾取するというスタイルはものすごく異常ですよね。
子を操り、搾取マシーンとして扱っている。親の愛どころか、人の心を持っているのかすら怪しいものです
人を見る目や基準が濁る
母は、「お前はこんなすばらしい祖父母に恵まれて幸せ者だ」ということをいつも私に言い聞かせていました。
私は正直、そんなこと微塵も思ったことはありません。
祖父母はいつ会っても冷たく意地悪な印象しかありませんでした。
なんであんな冷酷な祖父母をすばらしいと思えるの?そう思えと強要できるの?
いろいろ理解できなかったのですが、そのことをそのまま口にすれば、目の前の狂信者(毒親)から何をされるかわからないので黙っていました。
毒親にとっては祖父母は偉大で間違いなどひとつもなく、孫を大切にする慈愛に満ちた存在なのです。目が腐ってますね。
そんな祖父母どこにも存在しねえよ…親からの毒に冒され洗脳された状態のため、まともな判断が出来ないんです。
このように、自分の親がおかしい、クズだという気づきや客観的視点を持てないと、いくつになってもクズ親に盲従し、自分だけでなく子供にまでも大きな被害を及ぼすようになるということがわかります
また人を見る目が濁ってるエピソードその2としては、毒母はいつも、
おまえはおじいちゃんおばあちゃんに可愛がられていたんだ!
私に向かってこう吠えていたんですよね
私には、あんな冷たく意地悪な祖父母に可愛がられたなんて微塵も思うことができません。
それでも母はいつも、お前は可愛がられた!と主張するんです。
疑問が頂点に達したある日、母に尋ねてみたんです。
お母さんは、おじいちゃんとおばあちゃんの行動のどんなところを見て、私を可愛がっていた、と思えるの?
母はこう即答しました
盆と正月に小遣いもらってただろう!
・・・母にとっての可愛がるとは金をもらうこと。
実際、お小遣いはもらっていました。それはありがたいことでしたが…それでも、お金をもらうことで、受けた冷たい仕打ちの数々、そして暖かい交流の思い出がないという事実を打ち消すことはできません。
そっかー私お金もらってたから可愛がられてたなあー!とは到底思うことはできませんでした
このように、自分の親が毒親だという自覚を持てない人は、人を判断する基準が驚くほどに濁って歪んでしまっています。
おかしな親に盲従し続け、それを素晴らしいという設定にしているのですもの、当たり前ですよね…
もしも…自分の親がおかしな人間だと気づくことができたのならば、その人を見る目のなさやおかしな判断基準も多少は改善されたでしょう。
しかし彼らは違和感を感じることや、違和感に沿った行動を起こす機会がまったくありませんでした
おかしな歪んだ価値観を持ったままいい歳になり、おかしさや歪みに気づかず、それをナチュラルに子に押し付けるような、残念な大人になってしまったというわけです
宗教や各種セミナーなどに簡単にはまりやすい
さきほどお話ししたように、彼らの親子関係はまるで、宗教と熱狂的な信者のような関係性でした。
間違いなど一つもなく、崇拝すべき偉大な存在に、ひたすら自分のすべてを捧げ尽くす毎日。
彼らの生き方と宗教の形態、とても似ていますよね。
そのようなあり方が彼らにとって親しみやすく、身についていたためでしょうか、彼らは宗教や各種セミナーなどにいつも簡単にはまり、そして熱中していました。
知り合いの〇〇さんがいいって言ってたから私も入る!
みんな楽しそうだからやるぅー!
そんな、サブスクにぽちっと課金するくらいの気軽さで入会や入信をしていました
恐らく、入会した宗教や各種セミナーには同じような性質をもつ人たちがたくさん集まっていたのだと思います。毒親たちは仲間がたくさんふえて楽しそうでした。
おなじ生き方をしている上に、同じ教義を信じ、似た考え方を持つ同士というのは気が合いやすく、その場所は居心地のよいものだったのでしょうね。
ただし、彼らは熱しやすく冷めやすいアルミホイルのようなマインドだったため、次々と依存先をやめては入るの繰り返しでした
私も幼い頃から、毒親がいろんな宗教やセミナーに入るたびに、その集まりに一緒に連れ回されていたものでした。
毎日の生活にお祈りや、なんかよくわからない本を読むなどのルーティンが加わるのも日常茶飯事でした
昨日まではAのお祈りスタイルだったのに、今日からはBのお祈りスタイルに変わる、という驚きのスタイルチェンジなんかもよくありました。
次々に依存先を変えるというこの毒親の節操のなさ、数々の偉大な存在もさぞや呆れていたでしょうね…
毒親のこんな行動に振り回されてきた私には、ほのかな後遺症?のようなものが残りました。
どういうものかというと、宗教やセミナー会場などの、オフィスとも住居ともつかない、あの独特で無機質ながらんとした空間にノスタルジーを感じるんですよね
幼い頃、いつも親に連れられていた、よくわからない場所に感じるノスタルジー…
自分が持つ感情ながら、なんともわけがわからないですね!
まとめ
ここまで 親が毒親だと自覚できないままに人生の大半をすごしてしまった人達(我が毒親)の特徴を記してきました。
いかがでしたでしょうか?皆さんの周りにもこんなタイプはいますか?
彼らは自分主体の人生をいつまでたっても生きられず、親のいいなりの人生をひたすら生き続けています。
それだけなら「あらかわいそうな人ね!」と哀れをさそって終わりなのですが、困ったことに、その盲信から発生するトンデモ行動に、力の弱い立場である子供は嫌でも高確率で巻き込まれてしまうんですよね…
コメント
内容が女上司と全く同じでした。
男男女の末っ子で「私は家族から愛されて育った」という話が大好きな人でした。(愛されている割に、言動がかなり毒っぽくて疑問です)
自分から仕向けて、部下に寵愛を競わせるもありましたね。(私はスルーしていましたが・・)
あと、セミナーが大好きでしょっちゅう行っていました。
スルーしていたら、見せしめみたいに私はモラハラされたのですが・・見かねた周りの男性社員や部長が女上司を怒鳴りつけて、事なきを得ましたが、今もたまにすれ違うとねちねちしてくる女上司は苦手です・・(もちろん、女上司は改心はしていないと思います・・)