毒親育ちが見た「親ガチャ」論争、その違和感の正体とは?

雑記

最近、親ガチャという言葉が話題になりました。

お金を入れたり課金をしてガチャをひねると、何が出てくるかな?遊びであれば、楽しいガチャガチャ。もしもその中身が親だったら…?

出てくるまで中身がわからない。そもそも回す側に選択権はない。その状況をガチャガチャに例えた、「親ガチャ」という言葉。

話題になった記事や、芸能人のコメントを聞くうちに、私は何とも言えない違和感を感じたんですよね…

その違和感の正体とは、記事や芸能人が語る「親ガチャ」という言葉のとらえ方が、毒親育ちである私とはびっくりするぐらいに違ってた、ということだったんです

このブログ記事では、私の心がざわついた記事やネットニュース、そしてそこに集まったたくさんのツイッターコメントの一部をご紹介しつつ、

普通の人と、親にひどい目に遭った人間の、「親ガチャ」のとらえ方の違いを考えてみました

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話題となった記事

トレンドとしてあがり、数日にぎわっている「親ガチャ」という言葉。

その話題の元となる記事がTwitter上にあがっていたので、読んでみました

「親ガチャ」という言葉が、現代の若者に刺さりまくった「本質的な理由」(土井 隆義) @gendai_biz
親ガチャという言葉が示唆するように、今日の日本社会では経済格差の固定化が進みつつある。しかしその一方で、とくに若年層を中心に生活満足度や幸福感は高まっている。矛盾しているかのように見えるこの二つの現象の裏には、日本社会がすでに山登りの時代を終え、いまや高原化しているという実情がある。経済格差の固定化もその帰結の一つであ...

中でも印象に残った部分をここに引用します。

今日では、さまざまな局面で多様性が尊重されるようになり、かつてより自由な生き方を選択しやすくなった。にもかかわらず、人生は自由になるという感覚にブレーキがかかっているとすれば、近年の経済格差の拡大やその固定化が理由の一つと考えられるだろう。親ガチャという言葉が使われるようになった背景にもそれがあった

https://gendai.ismedia.jp/articles/-/87010(※太字はティーコが施しました)

また同調査には、勤勉に働いても人生に成功するとは限らないと思うかと尋ねた項目もある。統計数理研究所の「日本人の国民性調査」と似た設問だが、日本のデータを見ると、そう思う人は2000年代に入ってから若年層を中心に急増している。裕福な家庭かどうかで受けられる教育は大きく違うため、それが自分の人生を左右すると考えてもおかしくはない。

https://gendai.ismedia.jp/articles/-/87010 (※太字はティーコが施しました)

太字の部分でおわかりでしょうか?

そう、この記事では、親ガチャという考え方は、経済格差・裕福な家庭かどうか?というのが大きなポイントだ、と言っているんです

また、この記事を読んでいくと、私こと毒親育ちには刺激の強いフレーズが待っていました…

そもそも遺伝的な資質や才能とみなされるものですら、それを花開かせることができるか否かは、じつは生育環境のあり方に大きく左右される。

https://gendai.ismedia.jp/articles/-/87010 (※太字はティーコが施しました)

・・・え。もう毒親家庭に生まれた人、すでにふるい落とされてる。

生まれた所が毒親の棲み処だった人は、生育環境はめちゃくちゃ。ただ生き延びることに必死、才能を開花なんてどこの世界の話?でしたよね

もはやスタートラインにすら立てていない毒親育ち。文章のなかで突然出会ったワンフレーズによって、崖に突き落とされました!

他メディアに広がる親ガチャ論争

この親ガチャ論争、テレビなどのメディアにも広がったり、それがネット記事化されるなど話題になっています

そのとらえ方が揃って「親ガチャ」という言葉に対してネガティブなものが多く、目にした毒親育ちにとっては、ほんのりと地獄の様相を呈しています

NEWS小山「嫌な言葉ですね」 若者層で流行の“親ガチャ”に不快感、「親はショック」と苦言 (2021年9月10日) - エキサイトニュース
9月9日放送の『バラいろダンディ』(TOKYOMX)で、「親ガチャ」の話題となった。これは、親は自分で選べず、どういう家庭に生まれるかは運次第であり、ソーシャルゲームの「ガチャ」のようなものであるとい...

NEWS小山「嫌な言葉ですね」 若者層で流行の“親ガチャ”に不快感

「親はショック」と苦言

・・・

タイトルに並ぶ言葉の数々で、うっかり気を失いそうになりますが、がんばって読み進めていきましょう!

オネエのナジャ・グランディーバは、金持ちの友人を羨むのは仕方ないとしても、「金持ちの子はそれなりにストレスがある。(自分が)何か思うことがあっても親は必死に育ててくれた」と思えないのかとコメント。

https://www.excite.co.jp/news/article/Real_Live_200151318/ NEWS

金持ちの子はそれなりにストレスはある。

わかりますよ。人間誰だって、100%満足で幸せ!なんてありえません。

でもね、でも…何というか…うん、判断基準の置き場所が、圧倒的に違う。どっちが正しいとか間違いとかじゃなくて、全然違う

また、元フジテレビの大島由香里アナウンサーも、「親になってから親のありがたみがわかった。親ガチャとか言っている学生たちは、自分が親になった時に後悔すると思う」と批判的に捉える。

https://www.excite.co.jp/news/article/Real_Live_200151318/ NEWS

でたー!!「親になってから親のありがたみがわかる」!!!

これ子供の頃から毒親からさんざん言われたー!「親の言うこととなすの花には一つも間違いがない」系のやつ!!

大人になってから「あれうそじゃね?」「毒親ホラしか吹いてなかったじゃん」としか思えなかったやつー!

…脊髄反射でひと騒ぎしておいて何ですが、実は、この話については、私には論じる資格はないんですよね

なぜかというと、毒親からの攻撃を受け続けていた私は、人生のごくはじめから、すでにクタクタに疲れ果てていたんです

この疲労がピークに達したのはちょうど出産適齢期の頃。

疲労の影響で、私は重度のうつ病になり、子供を持つタイミングを逃したため、人の親になったことがありません。

だから、このことを経験としてお話しすることはできないんですよね。親になったことがないから、わかりません。

でも。

昔、毒親が言ってたこととまったくおんなじこと言ってるな…という点で、もやもやとした違和感を感じたことは確かでした

「親ガチャ」を巡る違和感の正体

実は私は、少し前に親ガチャについての記事を書いていたんです

それを読み返すと、なんだか先ほどの記事と視点がずれてる?というか、なんかおなじ親ガチャを話題にしていることに違和感を感じたんですよね。

「一体何に違和感を感じるんだろう?」と2つの記事、有名人の見解などを何度か読み返しているうちに、気づいたことがあります

それは、毒親育ちにとっての親ガチャ基準と、この記事や有名人が言っている親ガチャ基準が、全く違うということです

まるで別物。

先にご紹介した記事(+芸能人の考え)で表現された基準と、私の書いた記事の「親ガチャとは」の基準の違いを、わかりやすく、それぞれイラストで表してみました

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記事で書かれた「親ガチャとは」

まずはこの記事や芸能人などが考えている、親ガチャあたりはずれの基準一覧イラストです

この記事での、親ガチャのあたりはずれの基準とは。

実家が太いか(裕福)どうか?つまり裕福な家庭に恵まれたかどうか、なんですよね

衣食住がそろっていること、親が子を育てるとか生存を脅かさないことなんて、書かなくてもそんなの当然普通だよねっ?っていう感じです

毒親育ちにとっての「親ガチャ」とは

一方で、毒親育ち(私)にとっての親ガチャあたりはずれの基準一覧イラストはこちらです

基準は「子供の体も心も健康で生きられて、そして自立したひとりの人間として成長できるか?」

親に怯えることなく、不安なく生きられるだけで、もう大当たり、幸せ。

しかし現実はそうではない。生まれた時から親にダメージを与えられ続け、心身ボロボロで、毎日生きるのに必死な状態です。はずれが現実。

普通人にとってのあたりまえである「衣食住」だってろくに整えてもらえず、安心して暮らせる環境なんて、どこにもありません

あれ?

ということは…毒親育ちって、記事の基準や普通の人にとって、はずれどころか地獄じゃないですか…?(知ってた)

違和感を感じないわけはありませんでした

二つの基準、並べてみましょう

それではここで、2つの親ガチャあたりはずれの基準を並べてみましょう!

見てください、この違いを!

はい。もはや比べようもないほどに基準が違いすぎます

ぼんやりと感じていた、毒親育ちと普通人との違いを、あらためて目の前に並べられて、見せつけられた感があります…

こんなに考えの基準が違いすぎるなら、違和感を感じるに決まってますよね

「違う、そうじゃない」Twitter上での熱い反撃ツイートの数々

親ガチャというのは、経済的に恵まれたか、そうでないかと主張する記事が話題になったり、

芸能人や有名人は、そろって「親ガチャなんて嫌な言葉だ」「親になってから後悔する」というコメントを出したことからわかるとおり、親ガチャという言葉や考え方には否定的・批判的な人が多かったですね

しかし一方で。私がその考え方に、違和感を感じたように…

Twitter上では、我々側の人たち、つまり親によってダメージを受けた人たち、そんな人を身近に見てきた人たちが、揃って「違う、そうじゃない。その判断基準じゃないんだよ…!」と声をあげてるんです

その一部をここにご紹介しましょう

毒親育ちのみなさーん!

これらの反論ツイートの数々にほっとしませんか?これまで刺激の強い記事にぶん殴られつづけてましたもんね…

「親ガチャ」の解釈が、ここまで違うのか…

記事の冒頭にご紹介した親ガチャに関する記事や、芸能人の意見から見えてきたことは…

  • 普通育ちの人にとっては、お金持ちかそうじゃないか、というのが大きな「親ガチャ」の判断基準になる。
  • そもそも、親ガチャという言葉自体に強い拒否感を感じている。

こんな感じでした。

改めてこの一覧を眺めていると、

もしかして…恵まれた環境や、いい親のもとに生まれた人って、親ガチャという言葉に否定的なのかなあ?とほんのりと思ってしまいますが私の気のせいでしょうか

ちなみに、「親ガチャ」という言葉に猛烈に否定的な人って、いったいどんなタイプがいるのかな?ということが気になって、記事を新たに一つ書きました。よかったら読んでみてくださいね↓↓↓

話を元に戻すと。

毒親育ちを含む、親によってダメージを受けた人にとっては、親ガチャにはずれた辛さが身に染みているので、「うんうん、あたりはずれってあるよね」としみじみと実感しているように思えるんですよね

だって、生まれ育ちでこんなことを嫌でも経験してるわけですから…↓↓↓

  • 親がおかしいと、生まれた瞬間からマイナススタート=生まれた時点でガチャハズレ
  • 物心つかない頃から、親によって心身が破壊され続けているため、受けたダメージの影響で、普通の生活すら困難な人間になってしまう
  • この言葉を知った時には、すでにいろいろ手遅れであることが多い(私のことです)

毒親育ちは、親ガチャという言葉をまるでじっくりかんだするめのように嫌でも味わいつくしてしまっているんです

だから、しみじみと「そうだよねぇ…親にはずれるってとんでもないことだよねぇ」と心から思うわけですね

そこに今回の親ガチャ騒動が出てきて、普通の人のとらえ方があまりに違うことを目にして驚いたんです

たとえ同じ国に生きて、同じ言語を使う人であっても、一つの言葉のとらえかた一つがここまで違うんだということを、今回の騒動で痛いほどに思い知りました

一つの話題に対して、普通育ちとうっかり同じ目線で語ろうものなら、いろんな方向からボコボコにされかねない…リアルをサバイブする際には、これを肝に銘じていかなければならないのですね。ああ、疲れますね…

コメント

  1. tomou より:

    私は40代で子供や若者からすれば親世代に相当するが親ガチャって若者や子供だけの言葉なんですか?それを聞いて引いてるのは子供持って調子乗ってる勝ち組の大人だけなんですよ。私はももちろん親ガチャの大外れです。顔はブス。発達障害の疑いあり。コンプレックスの塊。親は自己中心的。いじめや虐待も経験。友達ゼロ。恋愛ゼロ。就活失敗。貧乏。周りから不審者扱いされる…。大人になっても人生に失敗してるのにこんなことが言えますか?本当だったら違う親の少し若めのうちに生まれて友達や恋愛も恵まれ早いうちに結婚して子や孫にも恵まれてきれいなお家で暮らしてたら…。

    • teakocoffee より:

      コメントありがとうございます。
      私も同世代です
      親ガチャ、というたった一つの言葉が話題に上がり、その解釈に議論が起こることで、例え同じ国に生きる同じ人間であっても、生育環境や積み重ねてきた思考などがどれだけ違うのか、ということが炙り出されているように思います

  2. より:

    私は親ガチャに外れたひとりです。父親からの暴力と母親からの言葉の暴力で苦しめられ、果ては自宅軟禁され、アラフォーになってから自宅を夜逃げしたくらいです。

    確かに番組内でNEWSの小山さんが「嫌な言葉」と発言しましたが、実は彼も父親から虐待を受けていました。しかし小5の時に自ら父親を家から追い出し、両親を離婚させ、その後成人してから、父親と話し合いをし和解をしたそうです。
    ただ、ひとつ違うのは彼は母親、姉とは仲がいいんです。多分彼は母親の事を思って「嫌な言葉」と発言したのかもしれません。

    しかし、同じように虐待された経験があるならば、そういった発言は避けて欲しかった。(私はNEWSファンです)
    「別の番組内で虐待されていてもいつか分かり合える。親子なんだから」と発言しているので、きっと彼は虐待されていた事は過去の事と割り切っていて、大人になった元虐待児、虐待児の目線に立つ事が出来ないのでしょうね。

    いち、NEWSファンからの愚痴になり申し訳ない。

    • teakocoffee より:

      凛さま
      コメントありがとうございます。
      小山さんの成育環境は大変なものだったのですね。でも、お母さん、お姉さんと仲が良かったのは、とても幸いなことでした。

      虐待という一つの言葉をとっても、受けてきたダメージや、助けてくれるひとがいるかどうかで、心身に残る傷の度合いは変わってきますね
      親ガチャ、という言葉をすんなり肯定できてしまうのは、それだけ親から受けた絶望や傷で辛い思いをしてきた、それどころか現在も辛い思いをしているという証になってしまっているのかもしれません

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